第12課 私の健康法 2 毎日、元気に!
はじめに
12課は、本当にたくさんの文型を導入します。何日間かかけて丁寧に導入すると思います。また、文型導入時に、過去に導入した同じ文型もあります。しかし、使い方、意味が違います。しっかり復習しながら違いを説明しましょう。そして、初めて意志動詞と無意志動詞が出てきます。学校によっては「意志動詞」、「無意志動詞」という言葉を使うかどうか確認してください。私は、自分でコントロールできる動詞を「意志動詞」、自分でコントロールできない動詞を「無意志動詞」と言って説明しました。色々な言い方があると思います。是非、参考情報の一つになければ幸いです。頑張りましょう!
■第12課‐2 [できること] ※テキストP171より
健康維持のためにも普段していることや使っているものについて話すことができる。
導入する文型
① V のに~ / N に~
[接続]【動詞:辞書形】+のに
【名詞】+に
[意味]使い方(用途)を言います。また、便利、いいですなど(評価)も言います。
(例)この靴は山を歩くのにいいです。
これはマッサージに使います。
[注意]第10課の「【普通形】のに、~」 (逆接、対比)とは違います
(例)お金を入れたのに、ジュースがでません。
② V やすいです(傾向 性質) ※無意志動詞
[接続]【動詞:マス形】ます+やすいです
[意味]「簡単に~です。すぐに~です。」のように傾向や性質を言います。
(例)このごろ、疲れやすいです。
[注意]第2課の「~やすいです」(意志動詞)とは違う。「V にくいです」も同時に導入すること。
③ V にくいです(傾向 性質) ※無意志動詞
[接続]【動詞:マス形】ます+にくいです
[意味]「簡単に~ません。すぐに~ません。」のように傾向や性質を言います。
(例)この眼鏡は割れにくいです。
[注意]
第2課の「~にくいです」(意志動詞)とは違う。例文で『風邪をひきにくくなるよ。』の説明として、『【動詞】+にくい』は【イ形容詞】になる。そのため、(初級)第10課の「~なります」の接続で、『【イ形容詞】い⇒く+なります』を使って、説明します。(丁寧)風邪をひきにくくなります。その友達言葉が「風邪をひきにくくなる(よ)」
【無意志動詞】【意志動詞】の説明
第2課① (例)このペンは書きやすいです。/書きにくいです。
ここでの動詞は、自分でコントロールできる動詞=意志動詞
第12課② (例)このコップは割れやすい。/割れにくい。
ここでの動詞は、自分でコントロールできない動詞=無意志動詞
④ V るようにしています/V ないようにしています
[接続]【動詞:辞書形】+ようにしています
【動詞:ナイ形】+ようにしています
[意味]がんばって、ある動作をすること(しないこと)。
(例)毎日できるだけ歩くようにしています。
健康のために、エスカレーターを使わないようにしています。
[注意]
「できるだけ」などとセットで、できれば続けるときは、「~ようにしています/ないようにします。」を使う。使う動詞は[意志動詞]です。次の「~ことにします/~ないことにします。」との違いにも注意すること。
⑤ V ることにします/V ないことにします
[接続]【動詞:辞書形】+ことにします
【動詞:ナイ形】+ことにします
[意味]「決めました!」のような、強い気持ちで続けること(やらないこと)。
(例)明日から、毎日ジョギングをすることにします。
試験のために、これからゲームをしないことにします。
[注意]
「決めました!」のような、強い気持ちで続ける(やらないこと)ときは、「~ことにします/ないことにします。」を使う。使う動詞は[意志動詞]です。「~ようにします/~ないようにします。」との違いにも注意すること。
↓↓↓ ①~⑤までの12課‐2の学習項目をまとめた内容です
上記内容をできる日本語の学習項目一覧表の順でまとめています。
まとめ
たくさんの文型ありますが、肯定と否定のセットで導入できるので、学生にはわかりやすいと思います。ただ、この課では、意志動詞と無意志動詞が出てきます。どこまで、説明するかは、クラスのレベルにもよると思います。学生の中には、意志動詞と無意志動詞を勉強もしているため、学生の反応も見ながら、また、学校の方針も確認しながら進めましょう。初中級も残り3課になりました。最後まで頑張りましょう。
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