第1課 新しい一歩 1 アルバイトを探す
できる日本語(初中級)のテキストを使う授業の検討や教案作成するときに必要な情報として、学習項目(文型)を中心にまとめてみました。特に初心者の先生に参考になれば幸いです。尚、未熟な私が作成しているため、内容が間違っている場合もあります。また、狭い範囲(限られた条件)の内容かもしれませんので、そのことをご理解の上、お読み下さい。
●第1課‐1の[学習項目](文型)
①いらっしゃいます/いらっしゃる
②~と申します
③参ります
④~ので、~
⑤可能動詞
⑥~なら
①②③は、どんな時に使う?意味は?教える時の注意点は?
① いらっしゃいます/いらっしゃる
② ~と申します ⇒ 【N(自分の名前)】と申します
③ 参ります
[どんな時に使うのか]
初めての人(初めて会う人)、目上の人(会社や学校で偉い人、年齢が自分より上の人)、また、仕事で話す時に使います。特に①は、相手の人のことを話す時、聞くときに使います。②③は、相手に対して、自分のことを話す時に使います。
[意味]
①「いらっしゃいます」は、意味は「行く・来る・居(い)る」のことです。
※「行きます」をより丁寧に言うときに使う。フォーマル(仕事など)な場面で使います。
②「~と申します」は、『(自分の名前)+申します。』で、意味は「自分の名前は○○と言います」のことです。
[注意点]
・①②③は尊敬語ですが、第1課では「尊敬語」とは言いませんでした。「丁寧+丁寧」と言って説明しました。
・尊敬語、謙譲語は、第7課、第8課で登場します。その時、この第1課で勉強した①②③の言葉を復習しました。
④は、どんな時に使う?意味は?教える時の注意点は?
④ ~ので、~
【V普通形】ので、~
【イ形容詞】ので、~
【ナ形容詞】だなので、~
【名詞】だなので、~
[どんな時に使うのか]
「理由(どうして)」を言うときに使います。初級(第5課)の「~から、~」と違い、あまり理由を言いたくない時に使います。つまり、「から」と「ので」の違いは説明しました。
[意味]
・(自分としてはあまり言いたくない)理由のことです。
[注意点]
・初級の第5課で勉強した「~から、~」との比較(違いの説明)が必要です。
・「~から、~」は、強く(理由)を言いたい時に使います。話し言葉です。
・「~ので、~」は、「から」と比べ、あまり言いたくないです。話し言葉と書き言葉です。
・【な形容詞】、【名詞】は「だ⇒なので、~」のように「だ」さよなら「+な+ので、~」になります。
⑤は、どんな時に使う?意味は?教える時の注意点は?
⑤ 可能動詞
[どんな時に使うのか]
「○○ことができます。」【(初級)第9課】と同じ、できることを言うときに使います。「○○ことができます。」は、文が長くなります。書き言葉を多いです。「可能動詞」は短いです。話し言葉としても使いやすいです。
[意味]
・~ことができます。
[注意]
・(初級)第9課で「~ことができる」で勉強しているので意味は問題ありません。
・「日本語を話します。」⇒「日本語が話せえます。」 ※助詞が変わります
・「マス形」から「可能動詞」への変換は、「テ形」と同じように、動詞Ⅱ、Ⅲの変換練習してから、少しややこしい動詞Ⅰの変換を教えます。但し、できる日本語では「可能動詞」であって「可能形」という言葉は使っていません。尚、「可能動詞」には「ナイ形」もあります。
(例)(可能動詞)「食べられる」⇒(ナイ形)「食べられない」
・「ら抜き言葉」にならないように動詞Ⅱ、Ⅲは注意します。
(例)「食べます」⇒「食べられます」(○) 「食べれます」(ら抜き)
・「わかる」「なくなる」「ある」「降る」は、「可能動詞」にならない。(変換できない)
※可能動詞にならない動詞もあることをこのレベルでは教えます。
ただし、無意志動詞の説明はしませんでした。
⑥は、どんな時に使う?意味は?教える時の注意点は?
⑥ ~なら
【名詞】なら
[どんな時に使うのか]
・○○できます。でも、○○だけです。と言うときに使います。
[意味]
・できます!! でも、○○だけです。
※(限定・対照)の「なら」
[注意]
「~なら」はたくさんの意味と使い方があります。できる日本語(初中級)の第1課は、「限定・対照」の意味として導入し意味を説明します。今後、第4課にも「~なら」はありますが、意味は「アドバイス」や「助言」ですので、レベルの高い学生からの質問(この文はいいですか?)には十分注意が必要ですので注意してください。答え方としては、「使えますが、今日の使い方とはちがいます。それは、今度勉強します。」と学生に言います。
まとめ
今回、このように第1課‐1の学習項目(文型)をまとめてみました。「できる日本語(初中級)」の学習項目一覧表の順にまとめています。ご参考になれば幸いです。教案の検討、授業の準備は大変ですが、少しでも新人の先生方の参考になれば幸いです。一緒に頑張りましょう!今後ともよろしくお願いします。
↓↓↓【できる日本語(初中級)第1課‐1】学習項目一覧表より引用 (まとめ)