日本語教員試験 応用試験(聴解)対策 【2/2】

登録日本語教員への道【日本語教員試験対策】

日本語教育能力検定試験の過去問(問題4~問題6)を使った対策について

  1. ①日本語教育能力検定試験の試験Ⅱの問題4と問題5について
  2. ②日本語教育能力検定試験の試験Ⅱの問題6について
    1. 問題6の誤用のパターンをまとめました!
      1. 主題と述語のねじれ
      2. 呼応の誤り
      3. コロケーションの誤り
      4. スピーチスタイルの誤り
      5. アスペクトの誤り
      6. 付帯状況の表現の誤り/付帯状況を表す表現の誤り
      7. テンスの誤り
      8. モダリティ表現の誤り
      9. 助詞の誤り
      10. 助詞の脱落
      11. 対象を表す助詞の誤り
      12. 通過点を表す助詞の誤り
      13. 格助詞の誤り
      14. 格助詞と係助詞の混同
      15. 複合助詞の誤り
      16. 「を」と「に」の混同
      17. 「の」の脱落
      18. 母音の交替が起こっていない
      19. 連濁が起こっていない/濁音していない
      20. 音位転換が生じている
      21. 名詞の接続の誤り
      22. 名詞の用法の誤り
      23. 名詞修飾の誤り
      24. 形式名詞の誤り
      25. 名詞とイ形容詞の誤り
      26. イ形容詞とナ形容詞の混同
      27. ナ形容詞と動詞の混同
      28. ナ形容詞の活用の誤り
      29. 形容詞と動詞の混同
      30. 形容詞の誤り
      31. 副詞の誤り
      32. 自動詞と他動詞の混同
      33. 動詞と名詞の混同
      34. 動詞の活用の誤り
      35. 動詞の選択の誤り
      36. 動詞の誤り
      37. 有対他動詞の誤り
      38. 可能表現の誤り
      39. 可能形の誤り
      40. 可能形の過剰使用
      41. 可能形の不使用
      42. 可能表現の付加
      43. 意向形の誤り
      44. 有声・無声の混同
      45. 補助動詞の誤り
      46. 接続表現の誤り
      47. 連体修飾の誤り
      48. 条件節の誤り
      49. 条件表現の誤り
      50. 並列の表現の誤り
      51. 従属節の誤り
      52. 丁寧形の過去形の作り方の誤り
      53. 使役表現の不使用
      54. 使役形の不使用
      55. 受身表現の不使用
      56. 間接受身文の不使用
      57. 不要な助詞の使用
      58. 不要な授受表現の誤り
      59. 授受を表す補助動詞の誤り
      60. 受身と使役受身形の混同
      61. 動作主の標示の誤り
      62. 謙譲語Ⅱと謙譲語Ⅰの混同
      63. 不要な謙譲語の使用
      64. 敬語表現の誤り
      65. 「依頼」と「勧め」の混同
      66. 否定と肯定の誤り
      67. 様態表現の付加
      68. 決定を表す表現の付加
      69. 対象の脱落
      70. 原因・理由の表現の誤り
      71. 目的表現の誤り
      72. 熟字訓の読み方の誤り
      73. 助数詞の誤り
  3. ③まとめ

①日本語教育能力検定試験の試験Ⅱの問題4と問題5について

 日本語教員試験 応用試験(聴解)対策 【1/2】の続きになります問題4と問題5に関しては、日本語教員試験での違いが分かりませんでしたので、素直に過去問として取り組まれて問題は無いと思います。

 私の場合、どうしても何度も同じ問題を解くと答えが頭の中に出てくるので、聴解訓練は、日本語教育能力検定試験の試験Ⅱの問題1、問題2、問題3、問題6のみ、令和元年から令和5年の5年分の過去問を、何度も繰り返し取り組みました。つまり、問題4、問題5の問題は、ほとんどやっていません。

【問題4,5の対策について】

・初めて取り組まれる方は、各年度を2回ほど取り組まれて、問題に慣れる程度でよいと思います。

特に、聴解が弱い人は、その時間を、問題1、問題2、問題3と、これから説明する問題6だけで十分と思います。

②日本語教育能力検定試験の試験Ⅱの問題6について

 この問題6は日本語教員試験と同じで、音声は1回だけ聞くだけで、瞬時に誤用を判断する問題です何度も聞いているうちに、「何が違っているか」を瞬時に判断できるようになりました。(私の場合、年数がかかりましたが)そのことから、問題6の取り組みは、聴解の点数をアップさせるに効果があると実感しています。

★過去の試験Ⅱの問題6より、色々なパターン整理してみました。

※順不同に列挙していきます

★実際の問題を解きながら、下記のパターンに照らし合わせてみてください。

問題6の誤用のパターンをまとめました!

主題と述語のねじれ

(例)私の悪いところは、落ち着いて考えないところです。(正解のパターン)

    ⇒ 私の悪いとことは、落ち着いて考えないです。(×)

呼応の誤り

(例)今日はうどんしか食べない。(正解のパターン)⇒今日はうどんしか食べる。(×)

コロケーションの誤り

(例)雨が降りました。(正解のパターン)⇒ 雨が落ちました。(×)

スピーチスタイルの誤り

(例)暗くなりましたが・・・(正解のパターン)⇒ 暗くなったが・・・(×)

   ※丁寧形から突然普通形に変化する

アスペクトの誤り

(例)○○が落ちています。(正解のパターン)⇒ ○○が落ちてあります。(×)

    覚えてくれない。(正解のパターン)⇒ 覚えてくれてない。(×)

    何も飲まないで。(正解のパターン)⇒ 何も飲んでいないで。(×)

    昨日から何も食べていないのでお腹が空いています。(正解のパターン)

    ⇒ 昨日から何も食べないでお腹が空いています。(×)

付帯状況の表現の誤り/付帯状況を表す表現の誤り

(例)○○を入れないで飲む。(正解のパターン)⇒ ○○を入れなくて飲む。(×)

   スマホを持たないで、学校に行った。(正解パターン)

   ⇒ スマホを持たなくて、学校に行った。(×)

テンスの誤り

(例)みんなに早く知らせた結果、問題はありませんでした。(正解のパターン)

   ⇒ みんなに早く知らせる結果、問題はありませんでした。(×)

モダリティ表現の誤り

(例)私は食べます(正解のパターン)⇒ 私は食べそうです。(×)

助詞の誤り

(例)○○ありません。(正解のパターン)⇒ ○○ありません。(×)

   日本働く。(正解パターン)⇒ 日本働く。(×)

助詞の脱落

(例)老人を中心した集まりです。(正解のパターン)⇒ 老人を中心した集まりです。(×)

対象を表す助詞の誤り

(例)公園で友達遊びます。(正解のパターン)⇒ 公園で友達遊びます。(×)

   ○○ぶつからなかった。(正解のパターン)⇒ ○○ぶつからなかった。(×)

通過点を表す助詞の誤り

(例)この橋渡る。(正解のパターン)⇒ この橋渡る。(×)

格助詞の誤り

(例)財布なくしてしまった。(正解のパターン)⇒ 財布なくしてしまった。

格助詞と係助詞の混同

(例)どこいいですか。(正解のパターン)⇒どこいいですか。(×)

複合助詞の誤り

(例)新聞によると、昨日火事があったそうです。(正解のパターン)

   ⇒ 新聞によって、昨日火事があったそうです。(×)

   彼にとって、初めての経験だ。(正解のパターン)⇒ 彼のために、初めての経験だ。(×)

「を」と「に」の混同

(例)○○出ます。(正解のパターン)⇒ ○○出ます。(×)

「の」の脱落

(例食べるのと、作るのとどっちが好きですか。(正解のパターン)

   ⇒ 食べると、作るのとどっちがすきですか。(×)

     ※形式名詞の「の」の脱落 

母音の交替が起こっていない

(例)さや(酒屋)(正解のパターン)⇒ さけや(×)

連濁が起こっていない/濁音していない

(例)水不足(みずぶそく)。(正解のパターン)⇒ みずふそく。(×)

音位転換が生じている

(例)明日は潮干狩り(しおひがり)です。(正解のパターン)

   ⇒ 明日は(ひおしがり)です。(×)

名詞の接続の誤り

(例)(名詞)だから、~。(正解のパターン)⇒ (名詞)から、~。(×)

名詞の用法の誤り

(例)男はだまって○○ビール!(昔の某CM)。(正解のパターン)

   ⇒男たちは黙って○○ビール!(×)

名詞修飾の誤り

(例)多くの車が走っています。(正解のパターン)⇒ 多い車が走っています。(×)

形式名詞の誤り

(例)昔ここでよく泳いだものだ。(正解のパターン)⇒ 昔ここでよく泳いだことだ。(×)

   このお店で、買うことができますよ。(正解のパターン)

   ⇒ このお店で、買うのができますよ。(×)

名詞とイ形容詞の誤り

(例)彼が選んだのは、黄色のカバンだ。(正解のパターン)⇒彼が選んだのは、黄色いのカバンだ。

イ形容詞とナ形容詞の混同

(例)赤い傘。(正解のパターン)⇒ 赤いな傘。(×)

   わからないことは気軽に聞いてください。(正解のパターン)

   ⇒ わからないことは気軽く聞いてください。(×)

ナ形容詞と動詞の混同

(例)暇です。(正解のパターン)⇒ 暇でいます。(×)

ナ形容詞の活用の誤り

(例)食べるのは好きだけど、作るのは嫌いです。(正解のパターン)

   ⇒ 食べるのは好きけど、作るのはきらいです。(×)

形容詞と動詞の混同

(例)問題が違います。正解のパターン)⇒ 問題が違いです。(×)

形容詞の誤り

(例)冷たいうどんを食べます。(正解のパターン)⇒ 涼しいうどんを食べます。(×)

副詞の誤り

(例)ここで、ときどき遊びます。(正解のパターン)⇒ ここで、たまたま遊びます。(×)

   おいしいので、ほとんど食べました。(正解のパターン)

   ⇒ おいしいので、たいてい食べました。(×)

自動詞と他動詞の混同

(例)○○を増やすべきです。(正解のパターン)⇒ ○○を増えるべきです。(×)

   手紙が届いた。(正解のパターン)⇒ 手紙が届けた。(×)

   勉強を続けています(正解のパターン)⇒ 勉強を続いています。(×)

動詞と名詞の混同

(例)(名詞)がある。(正解のパターン)⇒ (名詞)しました。(×)

動詞の活用の誤り

(例)体を動かすのは大変です。(正解のパターン)⇒ 体を動かしのは大変です。(×)

   私がやらざるを得ない。(生活のパターン)⇒ 私がやりざるを得ない。(×)

動詞の選択の誤り

(例)声が小さくて聞こえません。(正解のパターン)⇒ 声が小さくて聞きません。(×)

   ここでもよく見えます。(正解のパターン)⇒ ここでもよく見られます。(×)

動詞の誤り

(例)この問題のわからないことが理解できました。(正解のパターン)

   ⇒ この問題のわからないことが了解できました。(×)

有対他動詞の誤り

(例)お湯を沸かしておきました。(正解のパターン)⇒ お湯を沸いておきました。(×)

可能表現の誤り

(例)ここから電車が見えます。(正解のパターン)⇒ ここから電車が見られます。(×)

可能形の誤り

(例)今から帰れます(正解のパターン)⇒ 今から帰られます。(×)

可能形の過剰使用

(例)日本語が分かるようになりました。(正解のパターン)

   ⇒ 日本語が分かれるようになりました。(×)

可能形の不使用

(例)どんなに頼んでも教えてもらえなかった。(正解のパターン)

   ⇒ どんなに頼んでも教えてもらわなかった。(×)

可能表現の付加

(例)日本語がもっと上手になるように頑張ります。(正解のパターン)

   ⇒ 日本語がもっと上手になれるように頑張ります。(×)

意向形の誤り

(例さあ、寝よう!(正解のパターン)⇒ さあ、寝ろう!(×)

有声・無声の混同

(例)腰(こし)が痛い。(正解のパターン)⇒ ごしが痛い。(×)

補助動詞の誤り

(例)(動詞のテ形)いませんか。(正解のパターン)⇒(動詞のテ形)ありませんか。(×)

接続表現の誤り

(例)一生懸命勉強したら、合格できるでしょう。(正解のパターン)

   ⇒ 一生懸命勉強すると、合格できるでしょう。(×)

連体修飾の誤り

(例)試験会場に関する注意事項。(正解のパターン)⇒ 試験会場に関するの注意事項。(×)

条件節の誤り

(例)この橋を右に曲がって行くと・・・(正解のパターン)

   ⇒ この橋を右に曲がって行って・・・(×)

条件表現の誤り

(例)大阪に行ったらたこ焼きを食べてください。(正解のパターン)

   ⇒ 大阪に行くと、たこ焼きを食べてください。(×)

並列の表現の誤り

(例)このアパートは、広くて、きれいです。(正解のパターン)

   ⇒ このアパートは、広いし、きれいです。(×)

従属節の誤り

(例)もし○○しないなら、○○が泣きます。(正解のパターン)

   ⇒ もし○○しないとき、○○が泣きます。(×)

丁寧形の過去形の作り方の誤り

(例)暇そうでした。(正解のパターン)⇒ 暇そうだったです。(×)

使役表現の不使用

(例)留学させてほしいです。(正解のパターン)⇒ 留学してほしいです。(×)

使役形の不使用

(例)帰らせていただけませんか。(正解のパターン)⇒ 帰していただけませんが。(×)

受身表現の不使用

(例)忘れられていった。(正解のパターン)⇒ 忘れていった。(×)

  覚えてくれてありがとう。(正解のパターン)⇒ 覚えてありがとう。(×)

  配置転換されて人事部に移動した。(正解のパターン)⇒配置転換して人事部に移動した。(×)

間接受身文の不使用

(例)私は手噛まれて痛かった。(正解のパターン)⇒ 私の手は噛まれて痛かった。(×)

不要な助詞の使用

(例)いくら言われても書きません(正解のパターン)⇒ いくら言われても書きられません。(×)

不要な授受表現の誤り

(例)料金をお支払いします(正解のパターン)⇒ 料金をお支払いしてあげます。(×)

授受を表す補助動詞の誤り

(例)先生は、私を助けてくれました。(正解のパターン)

   ⇒ 先生は、私を助けてあげました。(×)

受身と使役受身形の混同

(例)靴を踏まれました。(正解のパターン)⇒ 靴を踏まされました。(×)

動作主の標示の誤り

(例)○○は○○によって造られた。(正解のパターン)⇒ ○○は○○造られた。(×)

謙譲語Ⅱと謙譲語Ⅰの混同

(例)○○と申します(正解のパターン)⇒○○と申し上げます。(×)

不要な謙譲語の使用

(例)昨日、母にお土産を送りました(正解のパターン)

   ⇒ 昨日、母にお土産をお送りしました。(×)

      ※母は身内なので謙譲語不要

敬語表現の誤り

(例)受付までご連絡ください。(正解のパターン)

   ⇒ 受付の方までご連絡ください。(×)

「依頼」と「勧め」の混同

(例)○○先生、私の○○をお書きくださいませんか。(正解のパターン)

   ⇒ ○○先生、私の○○をお書きになりませんか。(×)

否定と肯定の誤り

(例)今回は、賛成しかねる。(正解のパターン)⇒ 今回は、賛成しかねません。

    ※「~しかねる」で否定の意味がある

様態表現の付加

(例)これは本当ですね(正解のパターン)⇒ これは本当そうですね

   ※「~そう」には、「様態」と「伝聞」があります。今回は「様態」が負荷されている

決定を表す表現の付加

(例)なんだが眠くなりました(正解のパターン)⇒ なんだか眠くなることになりました

     ※「眠い」無意志動詞、決定するものではない

対象の脱落

(例)昨日から頭が痛い。(正解のパターン)⇒ 昨日から痛い。(×)

原因・理由の表現の誤り

(例)今日は寒いので出かけないでください。(正解のパターン)

   ⇒ 今日は寒くて、出かけないでください。(×)

目的表現の誤り

(例)日本語が書けるよう、毎日勉強します。(正解のパターン)

   ⇒ 日本語が書けるために、毎日勉強します。(×)

       ※「~ために」は、動詞の可能形は(×)

熟字訓の読み方の誤り

(例)雪崩(なだれ)(正解のパターン)⇒ ゆきくずれ。(×)

助数詞の誤り

(例)何年か後に(正解のパターン)⇒ 何年か後に(×)

③まとめ

 今回は、日本語教育能力検定試験の過去問(問題4~問題6)を使った練習について書きました。やはり、過去問を使った聴解練習が一番合格への近道と思います。問題4と5は、一度説いてしまうと、答えを覚えてしまうので、私の場合は、ほとんどやりませんでした。逆に問題6は、音声1回の即答形式の問題なので、逆に、何度も聞くことで、誤用の種類が想定できるまで練習をしました。そのため、今回まとめたようなパターンを瞬時に認識できるようになりました。はじめのころは、正直、何が間違っているのか分かりませんでした。問題1は、実は、本当に何度やって安定しませんでしたが、問題6に関しては、私としては訓練次第である程度点数が取れるようになりました。何度も同じことを書きますが、聴解が苦手な人は、早め早めに、少しでも多くの問題を聞きはじめましょう!

★【参考情報】★

※私の場合は、日本語教育能力検定試験の過去問(R5年~R1)は購入しました。

■日本語教育能力検定試験 過去問 ※Amasonのリンクが貼ってあります!

令和5年度 日本語教育能力検定試験 試験問題

令和4年度 日本語教育能力検定試験 試験問題

令和3年度 日本語教育能力検定試験 試験問題

令和2年度 日本語教育能力検定試験 試験問題

令和元年度 日本語教育能力検定試験 試験問題

■日本語教員試験対策本として ※Amasonのリンクが貼ってあります!

日本語教員試験 まるわかりガイド ※Amasonのリンクが貼ってあります!

■発売予定の日本語教員試験(応用試験)対策の本です。私は予約しました。

国家資格日本語教員試験 応用問題対策 

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