第10課 旅行に行って 2 ガイドブック片手に
はじめに
10課の2では、たくさんの文型の導入があります。状況を表す表現をたくさん勉強します。「比状」と言う言葉を直接使って説明しませんが、「~みたいです(比状)」を勉強します。できる日本語では「比状」と書いてありましたが、「比喩」のことです。1課で勉強した「~みたいです(様態)」との違いなど、学生が混乱することもあります。そのためにも、状況を表す絵を使ったり、分かりやすい例文から導入し、意味だけではなく、どのような場面で使うのかなど、丁寧に説明しましょう。また、このパートも2日から3日に分けて勉強しますので前日の復習などもしっかり取り組みましょう。尚、毎回書かせていただいておりますが、これは、私のこれまでの経験より(23年10月から週2日レベルの講師)、まとめておりますので、一部偏った考え方でまとめている部分もあります、その点ご理解の上、ご一読いただければ幸いです。
■第10課‐2 [できること] ※テキストP143より
現在の自分の状況や目前のものなどについて簡単に説明することができる。
導入する文型
➀Vるところです/Vているところです/Vたところです
[接続] 【動詞:辞書形】+ところです
【動詞:テ形】いる+ところです
【動詞:タ形】+ところです
(例文)ごはんを食べるところです。
ごはんを食べているところです。
ごはんを食べたところです。
[注意]
・「これから」、「今」、「さっき」などの語彙とセットで導入するとわかりやすい
②Vてきます
[接続](【名詞】が)【動詞:テ形】+きます
(例文)パンダが出てきた。/出てきました。
[注意]
・よく使う動詞としては、歩く、走る、出る、入る、のぼる、おりる、とぶ、にげる などがあります。
・「【Vテ形】きます。」とセットで導入するとわかりやすいです (いきます・きます)
・第12課で、【Vテ形】きます(変化)は学習します。
③Vていきます
[接続](【名詞】が)【動詞:テ形】+いきます
(例文)パンダが出てきた。/出てきます。
[注意]
・「【Vテ形】きます。」とセットで導入するとわかりやすいです (いきます・きます)
④AそうにV
[接続] 【形容詞】い+そうに+【動詞】
(例文) 楽しそうに話しています。
[注意]
・【形容詞】の「い」は、不要ですが、「気持ちよい」の場合、『「気持ちよ」い⇒さ+そうに』になる。
⑤~みたいです(比状(比喩))
[接続] 【普通形】+みたいです
[意味] ~に似ています。
(例文) あの建物はピラミッドみたいです。
[注意]
・絵を使って、同じように見える事例から導入するとわかりやすいと思います。
・10課①「~みたい/みたいです」とは違う文型であることを例文を使って説明します。
受身(無生物主語) ※建物、物、こと
(例文) この建物は、50年前に建てられました。
無生物主語
[注意](参考まで)
・〇〇は ~から つくられています。「つくる」の漢字が「作る」と「造る」で違うことは説明します。
(例)「作る」一般的に広い意味ですが、「造る」は、原料、材料から手間をかけてつくるとき
↓↓↓ ①~⑥までの10課‐2学習項目をまとめた内容です
上記内容をできる日本語の学習項目一覧表の順でまとめています。
まとめ
この10課で受身を全て勉強したことになります。受身をしっかり学習できるように、たくさん練習したり、日をかえて復習したりしましょう。また、何度も書いていますが、どうして受身を使うのかも、学生と一緒に考えながら進めましょう。10課までくると、これまでに本当に多くの文型を勉強したことになります。過去勉強したことも思い出させながら、色々な文型が使えて、楽しく会話できるように頑張りましょう。